レーザー溶接とは

溶接には、「融接」「圧接」「ろう接」の3種類があります。レーザー溶接は「融接」の一種です。金属素材の溶接したい部分にレーザー光を照射して溶かし、金属が凝固することによって接合させる方法です。ビーム溶接技術の一種でもあるため、「レーザビーム溶接」と呼ばれることもあります。精密さが要求される加工に適しています。

レーザー溶接の仕組み

熱源となるレーザー光をレーザー発振器で発生させて増幅。光ファイバーで伝送して、溶接したい金属素材の近くまで光を届けます。レーザー加工ヘッドの内部にはレンズが組み込まれ、伝送されてきたレーザー光を加工に適した状態に集光するようになっています。レンズを通して光を集め、小さい面積に光のエネルギーを集中させます。アルゴンや窒素などのシールドガスを吹き付けながら溶接する方法です。

レーザー溶接の種類

レーザーの種類によって分類されます。金属が吸収しやすい1,064nmという波長を持つYAGレーザー、エネルギー密度が高く、ビームを集光しやすいファイバーレーザー、生成した励起光を円盤状のYAG結晶で増幅させてからファイバーで伝送するディスクレーザーなどがあります。

レーザー溶接のメリット

熱ひずみが少ない

レーザー溶接では、レーザー光を集光して小さな焦点に高いエネルギーを集めて溶融させるため、溶込み幅が細く、熱影響層も小さいため熱ひずみが発生しにくいです。パルス発振は、溶融と凝固が1秒に数回~数十回も繰り返されるため、ひずみをより抑えられます。

強度が確保できる

溶込みが深く入っているため、溶接ビードの細さとは裏腹に、十分な強度が確保できます。一旦溶融して凝固した合金部分が破断することは滅多にありません。工業試験場での強度試験でもTIG溶接を上回る強度が確認されています。

レーザー溶接のデメリット

すき間に弱い

非常に小さな焦点にレーザー光のパワーを集めて金属を溶融させる方法のため、すき間があると溶接できません。たとえばスポット径がφ0.1mmの機種の場合、0.1mmのスキマがあるとレーザーは間を抜けてしまいます。

肉盛り溶接は苦手

母材溶接が得意な反面、肉盛り溶接は苦手です。溶接棒を溶融させたところでレーザーのパワーが尽き、母材まで届かない可能性があります。溶接点・溶接棒・焦点を全てピンポイントで同一線上に揃えることも難しいです。

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