バーリング加工は板金加工の1種であり、ネジ穴の強化や補助などを目的として利用される技術です。このページでは、バーリング加工について特徴やメリット、板金加工業者へバーリング加工を依頼する前に把握しておくべきポイントをまとめました。

バーリング加工とは

バーリング加工とは別名「フランジ加工」とも呼ばれる板金加工の1種であり、金属の板にネジ穴などを作る際に穴の周囲へ立ち上がりを設けることでネジ山を構築し、ネジのはめ込みを強化できる技術です。

バーリング加工には「ふつうバーリング」や「しごきバーリング」などの種類があり、加工後の仕上がりやバーリング加工を行う目的などに応じてそれぞれ適切な技術が採用されます。

バーリング加工の種類

上述した通り、バーリング加工には大きく分けて「ふつうバーリング加工」と「しごきバーリング加工」という2つの方法があります。

ふつうバーリング加工

ふつうバーリング加工は、加工材料の板厚と寸法を合わせたクリアランスでバーリング加工をするパターンです。製図に表記されているバーリング寸法(穴径)と高さを参照して下穴径を算出します。

しごきバーリング加工

しごきバーリング加工では、クリアランスを板厚よりも6~7割程度小さくして加工します。材料の圧縮を利用して立ち上がりの厚みが均一化される点が特徴です。

バーリング加工のメリット

ネジ穴を簡単かつ低コストで作れる

改めて金属板へネジ穴などを作りたいと思った場合、溶接ナットやカシメナットなどを穴部へ取り付ける必要があります。一方、バーリング加工であれば材料の金属板へ直接に穴を開けて立ち上がりを設けることでネジ穴を作れるため、低コストで簡単な加工によるネジ穴作製が可能となります。また、元材料と取り付け部品との歪みなども少なくなり、ネジ穴としての完成度や安定性が高いこともメリットです。

汚れがたまりにくく、衛生的

パイプの結合において、通常の溶接加工では母材と接続した部分などが角になってしまい、汚れやホコリがたまりやすくなってしまいます。加えて、この部分へたまった汚れは簡単な水洗浄では落ちにくく、ブラシを使った清掃作業などが必要です。

バーリング加工であれば付け根部分がR状になるので汚れをたまりにくくすることが可能となり、洗浄作業も簡便化されます。

歪みが発生しづらく、加工品質がアップする

溶接加工によってフランジ接合をした場合、どうしても熱影響によって薄板に歪みや表面の酸化・劣化などが生じてしまいます。そのため、複数箇所へ加工が必要な場合、薄板への悪影響が重なってしまうことが問題でした。

バーリング加工であれば溶接作業を必要としないため、歪みのリスクを抑えながら、複数の部分への加工もスムーズに行えます。また加工機械による自動化でヒューマンエラーも予防可能です。

耐久性が向上するほか、漏水リスクも下げられる

バルブやパイプ接合を行う際に溶接で複数のポイントを加工したり、溶接を行う範囲が広くなったりすると、場合によっては溶接漏れなどによって漏水リスクが上昇し、そこから周囲へさらに被害が拡大してしまう恐れもあるでしょう。

バーリング加工の場合はそもそも溶接による影響を抑えられるので、漏水リスクについてもケアすることが可能となり、結果的に製品寿命を向上させることができます。

バーリング加工のデメリット

ネジの付け外しが多い箇所には適さない

バーリング加工は比較的簡単かつ短工期・低コストでネジ穴を形成できる反面、ネジ山をたくさん作ることはできません。そのため、ネジのつけ外しを何度も繰り返していると、やがてネジ山が潰れたり穴が変形したりしてしまいます。

ネジ山が潰れるとそこはもう使用できなくなるので、バーリング加工によるネジ穴成形は、ネジのつけ外し作業の多い部分へ行えないというデメリットがあります。

柔らかい材質には不向き

バーリング加工は材料となる金属板の一部を伸ばして変形させる加工であり、素材となる金属の板が柔らかすぎると必要以上に変形したり歪んだりしてしまう可能性が高まる点もデメリットです。

そのためバーリング加工を行う場合、素材となる金属板は可能な範囲で固い金属を選ぶことも重要です。また、柔らかい素材でバーリング加工をすると、ネジ山がつぶれていくまでの期間が短くなまってしまうでしょう。

厚みがある素材には不向き

柔らかい素材でバーリング加工を行えないのと同様に、金属板の一部を変形させるという加工の特性上、あまり厚みのある材料が適していない点も重要です。

金属板に厚みがあると、そもそも穴の周囲だけを任意に立ち上げることができないため、バーリング加工は薄く、かつ固い素材で行います。

バーリング加工を依頼する際の指示方法

図面の場合

バーリング加工を板金加工業者へ依頼する場合、製図で指示することも多くなるでしょう。図面によってバーリング加工を指示する場合、基本的には「ネジ径」とバーリング加工によって立ち上げる方向を明記しておくことが必要です。

また、追加でタップ加工を行ってもらいたい場合などは、そのような指示について別途記述しておかなければなりません。バーリング加工の指示に紛れてしまわないよう明確に書き分けることが大切です。

3Dデータの場合

業者へ依頼する際、3DCADなどで設計データを作成して渡すこともあるでしょう。ただ、バーリング加工の有無は紙ベースで伝わるので、例えばバーリング加工の依頼をするためだけに3Dデータを制作する必要はありません。また、バーリング加工のポイントを別紙で添付することも可能です。

ただし、設計上バーリング加工が難しそうな場合、3Dデータで仕上がりイメージなどを共有しておくとニーズを正確に伝えられます

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バーリング加工の用途

ネジ穴

バーリング加工を活用したネジ穴作製は代表的な利用法の1つです。バーリング加工によって作られているネジ穴は身近な家電用品でも見つけることができます。

具体的にはフランジ加工で立ち上がりを付け、タップでネジを切ってネジ山とします。

配管溶接

配管溶接を簡便化するための事前処理としてバーリング加工が用いられることも少なくありません。

配管同士を直交させての溶接は困難であり、あらかじめバーリング加工で立ち上がりを作っておき、そこに管を溶接させることで突き合わせ溶接を行います。またバーリング加工を併用することで溶接カ所が少なくなって漏水リスクを抑えられることも重要です。

調理器具や食品加工機器の製造

バーリング加工であれば溶接加工によってゴミや汚れがたまりやすくなるといったリスクを抑えることが可能です。また、通常は溶接困難な形状のもの同士であっても、バーリング加工で突き合わせ溶接を行えることもあります。

そのため、衛生面や使いやすさ、コストなどについて配慮すべき業務用調理器具の生産や食品加工機器などの設計へバーリング加工が用いられることも一般的です。

バーリング加工の応用

バーリング加工はそれ単体で必要とされる板金加工というよりも、何らかの目的を持って、他の部品や製品との適性を高めるために利用されることの多い技術です。言い換えれば、アイデアや設計方法次第で様々な応用の可能性を考えられるということが重要となります。

医療機器メーカーや化学製品メーカー、建築関係や工業関係など、幅広い業種や業界においてバーリング加工を応用した技術や製品の設計・製作が行われています。

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